BINGO GAME.

ShinyaOgiwara

BINGO GAME.

この絵では、マンションから部屋の光が漏れています。そのそれぞれの部屋ではカップルたちが特別な2人の時間を過ごしています。 一方でその様子をマンションの外から見ている人が、ビンゴゲームをやっていて、ダブルビンゴになっています。 カップル本人たちにとっての2人の時間は、この世の何より特別で、唯一無二なものだと思っているのかもしれません。 だけどそれは他人の視点から見たら、まるでビンゴに穴を開けられるくらい、どのカップルも同じことのようにしかみえない。そんな様子を表現しています。 この絵の原体験は、僕自身の失恋です。他人に失恋話をした時、僕は彼女を失った孤独感を分かって欲しかったのに、いつも「他人のよくある失恋話」と一緒にされてしまい、この孤独感がどれだけのものか伝わらなかったのです。だけど「恋愛から生まれる感情の特別さは個人的なもので、他人には分かってもらえないんだ」と気づき、作品にしました。
H: 652mm W: 530mm D: 3mm W(重量): 300kg
2023
Acrylic on Wood panel
平面


ShinyaOgiwara

僕は自身の原体験から着想したメッセージを込めた作品を発表している。作風に大きな影響を与えているのは米国のHIPHOPだ。
HIPHOPはかつて差別を受けていた米国の黒人が、自身の体験を等身大のラップ音楽にすることで、曲のメッセージ性が大きな反響を呼び、今ではHIPHOPが音楽業界を席巻している。
そういった”HiphopDream”と呼ばれる現象に僕は大きな憧れ持っており、自分自身有名ギャラリーに所属しているわけでもなく、まだまだ無名だが、HIPHOPが制作の原動力になっている。
HIPHOPの芸術性は、メロディを聴いて3秒でヤバいと感じさせる「本能的な衝動」と、歌詞の意味を知って考えさせる「理性的な共感」を、1つの曲で表現している点だと思っている。
そのようなHIPHOPの芸術性を、僕は自分の絵で体現できないかと模索しながら作家活動をしている。見た瞬間に印象に残るような絵でありながら、絵の意味を知ると深く考えさせるような、そんな作品を作り続けたい。
展示歴:渋谷TSUTAYA(2020)、そごう横浜(2021)、CITAN Tokyo(2022)、ACE HOTEL KYOTO(2023)