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Morito Kei

Morito Kei
森戸一惠

female
女性

感情や行動、欲求の無制御状態をテーマに制作しています。提出作品のモチーフは性別に囚われた身体への怒りと虚無感を表した女性です。派遣社員として働いていた二十代の頃、私は無意識に性的に魅力的なキャラクターになろうとし、一方ではそうまでしないと社会的立場が無い無力な己を軽蔑し自分に怒りを抱いていました。webポートフォリオ内の作品は、同テーマを軸に日常から神話や物語の中の無制御状態にある人間を描いています。日常視点では、幼い頃から感じていた妊娠に対する潜在的な恐怖と女ならみな子供を望むべきというバイアスに対する怒りを妊娠への拒絶という主題でも表しました。自身の体感を作品に取り入れる理由としては、10代〜20代半ばまで摂食障害と不安障害に悩んできた経験に起因します。制御できない感情、無意識の欲求、無意識の領域の制御は当時最も思い悩んだ課題です。手法としては、絵具が乾き始める前にスポンジで拭き取り主線を描いています。筆よりもスポンジは手や指先により近く指先の力の強弱や、含まれた絵具による偶然性を多く含んだ表現ができ、制御と無制御のテーマとも相性が良いと感じています。

H:1167mm W:803mm D:25mm W(重量):4kg

2022年
木枠にキャンバス、油絵の具