YAKUDOW 2023 #3
写真を使い集積され可 視化され た踊りの動きと不可視の身体、一枚の写真の中にあるリアリティーを見ていただきたい。時間は流れ止まらない、その中で我 々は 活動し何かの痕跡を残している。 私にとってダンスは生きる証であり、表現する事で私自身が存在する理由に置き換わることもある。 燃えるような人のエネルギーも踊りが終われば消えてゆく。 映像で残せ る が 、 や は り 踊 り は 生 モ ノ で あり瞬間の芸術だと考える。 長時間露光 を使い自身の踊りを真上から 撮影したこ の作品は 「空間に流れる時間、即興の踊 り 」 偶 然 と 必 然 を 写 真 に よ っ て 可 視 化 する 事 を 軸 に 制 作 し て い て 、 記 録 で は な く、 私のブレイ クダンスと、 撮影方により生 まれた、偶然を作品として いる。映像で は 写 し 撮 れ な い 動 き の ダ イ ナ ミ ズ ム や 、 炎のようにも見える パワー・生命力を作 品にしたいと 考え制作している。
H910 W910 D50 W3kg
2023
写真印刷 / アルミニウムパネル
平面
辻 將成
三重県 松阪市出身の辻 將成は、身体・空間・時間をテーマに東海地 区を中心に作品を制作しているアーティストであり、現役の BBOY(ブレイクダンサー)でもある。
名古屋学芸大学デザイン学科から2016年に大学院で愛知県立芸術大学 土屋公雄研究室に進学し、アーティストの道を志す。2017年から2018年にかけてロンドン芸術大学 セントラルセントマーチンへ交換留学を行い、2019年に大学院を修了。10代から関わってきたダンスカルチャーとアートの文脈から制作・研究し、瞬間的な踊りの 儚さと同時に残る痕跡に視点を置き、様々な作品を生み出している。